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2017年2月 9日

こんにちは!院長の雲井です。

今日は皆さんが使っている、歯磨き粉の話をしますね。

 スーパーやドラッグストアにはたくさんの種類の歯磨き粉が並んでいますね。あまりに多くてどれがいいのか、迷ってしまう...。正直な話、専門家でもこれが一番ですというのが難しい状況です。

 効能からみると、①虫歯予防②歯周病予防③美白・着色落とし④知覚過敏その他
などに分かれるようです。

成分も気になるところですね。そこで今回はその内容について書いていきますね。

①基本成分
・研磨剤:歯の表面を傷つけずに歯垢やステインを落とす。リン酸水素カルシウム・水酸化アルミニウム・無水ケイ酸など
・湿潤剤:歯磨き粉に湿り気を与える。ソルビトール・グリセリン
・発泡剤:泡で歯磨き粉を拡散し、口中の汚れを洗浄。ラウリル酸ナトリウム
・粘結剤:歯磨き粉の成分を結合し保形する。カルボキシルメチルセルロースナトリウム・アルギン酸ナトリウムなど
・香味料:香りづけ。サッカリンナトリウム・メントール・ミント
・保存剤:パラベン・安息香酸ナトリウム

②薬用成分
・フッ化物:再石灰化促進。耐酸性向上。いわゆるフッ素による歯の表面の保護ですね。
フッ化ナトリウム・モノフルオロリン酸ナトリウム
・抗炎症剤:炎症の鎮静化をはかります。出血防止。消炎。トラネキサム酸・εアミノカプロン酸・βグリチルリチン酸・オウバクエキス
・殺菌剤:トリクロサン・ビオゾール(IPMP)・塩化セチルピリジニウム
・知覚過敏:痛み刺激の遮断。つまり歯の神経に刺激を伝わりにくくします。乳酸アルミニウム・硝酸カリウム
・ヤニトリ:ヤニの溶解促進。ポリエチレングリコール

 いかがでしょうか?とても覚えきれませんね。でも、歯磨き粉チューブの裏に書かれている化学成分表の意味が少しわかるようになると、歯磨き粉えらびを紐解くヒントになるかもしれません。 

 歯磨き粉も日進月歩しています。フッ素の歯磨き粉への添加も昔は研磨剤との兼ね合いが悪く、難しかったのですが、技術的な努力によって問題解決し容易になったのです。近年は生薬成分の配合なども盛んにおこなわれていますね。

 ただ一つ、苦言を呈さざるを得ないのは、その宣伝方法ですね。あたかもその歯磨き粉を使えば、魔法のように歯周病にならない、虫歯にならない、歯が真っ白みたいなコマーシャルが多すぎます。

 歯磨き粉はお口の健康の補助的な役割を果たすのみです。それ以上でもそれ以下でもありません。主役は正しい歯磨きやお口の健康を害さない食生活や生活習慣であることは忘れないでくださいね。
 
 もちろん、ご自分でのケアではできない歯石の除去や虫歯・歯周病その他の病気についてはプロフェショナルケアたる歯科医院での治療を受ける必要があることは言うまでもありません。

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くもい歯科クリニッ​ク 院長 雲井秀樹

くもい歯科クリニッ​ク
院長 雲井秀樹

北海道大学歯学部卒

鶴見大学歯学部小児歯科学教室助手職を7年間務めたのちに、当地にて開業。

ファミリアキッズ駅前園 園医

日本歯科医師会会員 日本小児歯科学会会員